福井晴敏『6ステイン』

6ステイン

6ステイン

独立した短編、連続する短編。どちらにもそれぞれの魅力があると思う。はじめて連作短編というものを知ったときは感激した覚えがある。こんな構成方法があるのか、と。
で、6ステイン。結末が見えたときには2通りの感情がある。こうなって欲しい、とこうだけはなって欲しくないである。当然この段階では完全に予言できる状態ではないのだが、駄作の場合は後者が多い。「920を待ちながら」では前者だった。そう、きれいな落としどころはそこだろうなと思っていた。「断ち切る」なんかも好きかな。