つれづれなるままに

適当な気分なので適当なことを書き散らしてみようと思い立った。

 MLAを読んでいて、「絶対速度計」なるものがあればという仮定の話が少しだけ書かれていた。「絶対速度計」を作るために必要となるのはエーテル。そしてエーテルの風の速さを測るしかないのだろう。なぜならエーテルだけが絶対静止系だから。
 それにしても(物理をかじっている人間としては)この「絶対静止」という言葉は実に気持ち悪い。「特別な存在などいない」ことと完全に矛盾してしまう、つまり神が物理を蹴散らしてしまう気がするから。僕の中での物理は神、特に唯一絶対神といわれるような神を駆逐することになっているからだ。だからこそ物理的世界観においては絶対的な存在は全て駆逐されなければならない。その結果として真理が明らかにされるのだろう。神、霊その他のものたちはやはり存在せず、ただ偶然のなせる技によって宇宙がうまれて発展してきた、これこそが真理である。というごくごく自然な発想こそが正しいということを保証するもの、それが僕にとっての物理であり科学である。宇宙が美しくできているのは神の意志でも何でもなく、ただそれが一番存在しやすい形だったからと考えた方が僕にとっては楽であり受け入れやすい。
 絶対的な存在が裏で全ての糸を引いていた、というのが一番気にくわない。要は神なんて気にくわない存在だからいて欲しくない、だから物理に神を否定して欲しいと思っているだけなのだが。少なくとも現在ある学問の中で神を殺すことができるのは物理だけではないだろうか?
 普段言っていることとはまったく違う物理観を書いてみた。ついでに書いておこう。僕が物理を好きなのは上記の理由からではなく「世界の真理を探究する」ことがかっこいいからである、という理由かもしれなかったりする。真実は常に闇の中。